山梨県立盲学校 > 教育相談 > 児童生徒の相談 児童生徒の相談 対象 ・山梨県内にお住まいの児童生徒、その保護者・支援者・目や見え方・見方に不安のあるお子さん、その保護者・支援者(担任等) 相談内容(例) ・視力や視機能の教育的評価 ・目の動きや使い方の教育的評価 ・適した視覚補助具(単眼鏡やルーペ等)の選定 ・拡大教科書の情報提供や、見え方に適した文字の大きさの検査 ・小中学校等での見やすい環境整備 ・弱視学級での補助具の指導方法の支援 *「目の動きがぎこちない」「目からの情報が入りにくい」「読み書きが苦手」「視知覚・視覚認知」「ビジョントレーニング」についてはこちらのページへ → (リンク) 申し込み ・随時受け付けています。まずはお電話かメールでご連絡ください。 ・電話受付および相談時間は、平日午前9時から午後5時までです。 ・相談員と来校可能な日時を打ち合わせ、予約をしてください。 ・相談は、対象のお子さんと保護者の方の来校を基本としています。保護者の同意のもと、学校の先生方に同席していただいてもかまいません。 ・相談時間の目安はおよそ1時間程度です。内容により、視覚認知に関わる評価を行う場合は2時間程度かかります。 ・毎年、夏・冬・春に7日間程度、土日に相談会(Eye愛ひとみ相談会)を設けています。詳しくはこちら→(リンク Eye愛ひとみ相談会) 過去の相談の例 ○黒板や教科書、定規の目盛りなどが小さくて見えにくい。 →お子さんの見え方に合わせ、見やすい定規や、大きな文字の拡大教科書、黒板を見る道具(単眼鏡)等をご紹介します。詳しくは下記Q&Aでご紹介しています。 ○単眼鏡・近用レンズ・拡大読書器・iPad・拡大教科書などを使って見やすくしたい。 →遠く(黒板)を見る単眼鏡、教科書やプリントの文字を拡大する近用レンズ(ルーペ)や拡大読書器等の補助具のサンプルがあります。実際に手にして試すことができます。iPadの便利な視覚補助アプリ等についても情報提供します。詳しくは下記Q&Aでご紹介しています。 ○弱視児が使いやすい、見やすい文房具を知りたい。 →白と黒が反転した見やすい定規等のサンプルがあります。実際に手にして試すことができます。詳しくは下記Q&Aでご紹介しています。 ○弱視児への支援方法について知りたい。 →見やすい教材の作り方、提示の工夫や、視覚補助具の指導方法等についての情報提供を行います。弱視教育支援の記録「ひとみ」もご参照ください。 相談後の支援 ★見えにくいことで学習のしにくさがある場合には… ○見やすい文字の教科書や、見え方に合わせた視覚補助具を選ぶお手伝いをします。○視覚への日常的な支援が必要な場合、保護者の同意のもと、在籍校と連携し、環境整備の支援を行います。○視覚障害教育が必要な弱視学級在籍児生や通常学級在籍児生については、在籍校と連携し、定期的に学校を訪問して支援を行います。また、弱視児同士、担当者間の横の連携を深める「弱視児合同学習会」をご案内します。 児童生徒の相談Q&A Q.拡大してはっきり見るための視覚補助具にはどんなものがありますか。相談の中で、実際に試すことはできますか。 A.本校には、単眼鏡、レンズ・ルーペ類、拡大読書器、iPad等の視覚補助具があります。また、姿勢を保ちながら見るものの距離を近づける書見台などの補助具もあります。いずれも、手にとって実際に試すことができます。 単眼鏡 遠く(黒板)を見る補助具です。 単眼鏡(8倍) 単眼鏡(4倍) レンズ・ルーペ類 スタンプルーペ 紙に置いて上からのぞいて見ます。 バールーペ 紙の上に置いて上からのぞきます。線を行に合わせると読みやすいです。 スタンドルーペ ライト付きスタンドルーペ スタンドの間に鉛筆が入るので、書く時にも使えます。 手持ち型ルーペ 携帯型ルーペ 手持ち型ライト付きルーペ 様々な倍率のものがあります。ライトの色が選べるものもあります。 拡大読書器 台に置いた本などの内容をモニタに大きく映し出すことができます。拡大率がとても高く、読書だけでなく観察の授業等でも活用できます。様々なモードを備えた物が多く、普通の本を白黒反転表示させることもできます。 iPad 遠くにあるものの写真を撮って画面上で拡大して見る、単眼鏡のような使い方の他、pdfなどの画像ファイルや、テキスト情報を取り込み、ブラウザアプリで開いて見やすく調整しながら読むことができます。弱視児者が教科書を閲覧するのに適したアプリ(UDブラウザ)も開発されています。 見えにくい部分を拡大して大きく表示しているところ UDブラウザでの教科書表示の例 リフローモード・白黒反転 拡大表示 等倍表示 書見台 角度調整ができるタイプです。 読む時だけでなく書く時にも使えます。 書見台を使わないと… 教科書に目を近づけて見るため、机に伏せるような姿勢になります。 首や肩に負担がかかり、肩こりの原因になります。 書見台を使うと… 読む面が近づくため、姿勢を保ちながら見ることができます。 Q.見えない・見えにくい子が使いやすい文房具にはどのようなものがありますか。相談の中で、実際に試すことはできますか。 A.白黒反転の定規、三角定規、分度器、ノート等のサンプルがあります。実際に試すことができます。 白黒反転定規 反転定規には、弱視者用に開発されたもの(写真下)や、市販のもの(写真中)があります。 写真上の一般の透明定規と比べると、反転定規は目盛りや数字が読み取りやすくなっています。 細い線に定規を合わせて長さを測定するには、細かいものを見る力を必要とするため、ずれたり時間がかかったりして、弱視児には苦手な作業になりがちです。計る線とゼロの線、細い線同士を合わせるよりも、定規の端がゼロになっている「ゼロスタート目盛り」で、線と定規の端を合わせる方が測定しやすいお子さんが多いです。 白黒反転三角定規 白黒反転分度器 罫幅が広く大きな文字を書きやすいノート まぶしさが強い人向け:黒い紙に白いペンで書くノート まぶしさ軽減 紙からの反射を抑えた若草色のノート 弱視児用 罫線が太く大きなマスのノート Q.拡大教科書についての情報が欲しいです。実物を見ることはできますか。 A.本校には、拡大教科書の文字の大きさを選ぶための選定キットがあります。多くの教科書のサンプルが数ページずつ入っています。また、小学校・中学校ともに、実際に弱視のお子さんが使っていた拡大教科書を寄付していただいたものが各教科ありますので、拡大教科書の実物をご覧いただけます。ただ、地域や学校によって使っている教科書が違うため、現在お使いの物と同じ会社の拡大教科書とは限りません。 左:拡大教科書 右:通常の教科書 Q.弱視児が入学してくることになりました。見えにくいので、一番文字の大きい拡大教科書を選べばいいですか?A.弱視児の見え方は一人一人違います。文字の大きさは、大きければ良いわけではありません。視力が低い子どもは一般に小さな文字より大きな文字の方が読みやすいですが、かといって、大きすぎると見えにくい場合もあります。弱視児にとって見やすい文字の大きさは、「読み効率(読み速度)」を考えて選ぶ必要があります。また、補助具を使わずに読むか、補助具を使いながら読むかでも、必要な文字の大きさは変わってきます。盲学校では、最も見やすい文字の大きさを調べる検査を受けることができますので、教科書の申請をする前に一度ご相談ください。 Q.弱視児の入学にあたり、環境整備をしたいのですが、相談に乗ってもらえますか。A.弱視児の在籍(予定)校の先生方や、就学予定地域の教育委員会と連携しながら、本人の見え方に合わせた環境整備について一緒に考え、提案や助言を行います。弱視児は見え方が一人一人違うので、見え方に合わせた配慮も少しずつ異なります。文字の大きさ、教室の明るさ、必要な補助具とその倍率、席の位置など、弱視児の見え方に合わせて調整するお手伝いをします。弱視教育支援の記録「ひとみ」もご参照ください。状況により、訪問しての支援も可能です。学校の先生方、教育委員会のご担当者、その他関係の方々も、お気軽にお問い合わせください。 Q.今、担任している児童が拡大教科書を使っています。次年度も同じ文字の大きさの拡大教科書でいいですか?A.同じお子さんでも見え方が変化する場合もあります。1年に一度は視力や視機能を正確に把握し、現在の視覚状況に基づいた文字の大きさを選択されることが望ましいです。読みの速度や補助具の使い方によっても、子どもの「読み効率」は変化します。申請の前に、最も見やすい文字の大きさを調べる検査(MNREAD検査)を受けていただくと良いと思います。 Q.子どもがまぶしさを感じやすく、黒い紙に白い文字(白黒反転)の方が読みやすいと言っています。このような配色の教科書はありますか?Q.子どもの視力が低く、一番文字の大きい拡大教科書でも見えにくいと言っています。もっと大きい文字の拡大教科書はありませんか?A.教科書会社の出版している拡大教科書には、白黒反転はありません。また、文字の大きさも数種類の中から選ぶことになります。「白黒反転教科書」や「より大きな文字の教科書」へのニーズがある場合は、拡大教科書作成ボランティアに依頼して、個人の見え方に合わせたオンデマンドの拡大教科書を作ってもらうことができます。教科書の内容自体は通常のものと全く同じで、文字の体裁について、個別に配慮されたものになります。出版されている教科書・拡大教科書では見えにくく学習しにくい場合に依頼することになります。まずは視機能評価や適した文字の大きさを調べる検査を行い、在籍校や教育委員会と連携したうえで、山梨県の拡大教科書作成ボランティアをご紹介します。
対象
・山梨県内にお住まいの児童生徒、その保護者・支援者
・目や見え方・見方に不安のあるお子さん、その保護者
・支援者(担任等)
相談内容(例)
・視力や視機能の教育的評価
・目の動きや使い方の教育的評価
・適した視覚補助具(単眼鏡やルーペ等)の選定
・拡大教科書の情報提供や、見え方に適した文字の大きさの検査
・小中学校等での見やすい環境整備
・弱視学級での補助具の指導方法の支援
*「目の動きがぎこちない」「目からの情報が入りにくい」「読み書きが苦手」「視知覚・視覚認知」「ビジョントレーニング」についてはこちらのページへ → (リンク)
申し込み
・随時受け付けています。まずはお電話かメールでご連絡ください。
・電話受付および相談時間は、平日午前9時から午後5時までです。
・相談員と来校可能な日時を打ち合わせ、予約をしてください。
・相談は、対象のお子さんと保護者の方の来校を基本としています。保護者の同意のもと、学校の先生方に同席していただいてもかまいません。
・相談時間の目安はおよそ1時間程度です。内容により、視覚認知に関わる評価を行う場合は2時間程度かかります。
・毎年、夏・冬・春に7日間程度、土日に相談会(Eye愛ひとみ相談会)を設けています。詳しくはこちら→(リンク Eye愛ひとみ相談会)
過去の相談の例
○黒板や教科書、定規の目盛りなどが小さくて見えにくい。
→お子さんの見え方に合わせ、見やすい定規や、大きな文字の拡大教科書、黒板を見る道具(単眼鏡)等をご紹介します。詳しくは下記Q&Aでご紹介しています。
○単眼鏡・近用レンズ・拡大読書器・iPad・拡大教科書などを使って見やすくしたい。
→遠く(黒板)を見る単眼鏡、教科書やプリントの文字を拡大する近用レンズ(ルーペ)や拡大読書器等の補助具のサンプルがあります。実際に手にして試すことができます。iPadの便利な視覚補助アプリ等についても情報提供します。詳しくは下記Q&Aでご紹介しています。
○弱視児が使いやすい、見やすい文房具を知りたい。
→白と黒が反転した見やすい定規等のサンプルがあります。実際に手にして試すことができます。詳しくは下記Q&Aでご紹介しています。
○弱視児への支援方法について知りたい。
→見やすい教材の作り方、提示の工夫や、視覚補助具の指導方法等についての情報提供を行います。弱視教育支援の記録「ひとみ」もご参照ください。
相談後の支援
★見えにくいことで学習のしにくさがある場合には…
○見やすい文字の教科書や、見え方に合わせた視覚補助具を選ぶお手伝いをします。
○視覚への日常的な支援が必要な場合、保護者の同意のもと、在籍校と連携し、環境整備の支援を行います。
○視覚障害教育が必要な弱視学級在籍児生や通常学級在籍児生については、在籍校と連携し、定期的に学校を訪問して支援を行います。また、弱視児同士、担当者間の横の連携を深める「弱視児合同学習会」をご案内します。
児童生徒の相談Q&A
Q.拡大してはっきり見るための視覚補助具にはどんなものがありますか。相談の中で、実際に試すことはできますか。
A.本校には、単眼鏡、レンズ・ルーペ類、拡大読書器、iPad等の視覚補助具があります。また、姿勢を保ちながら見るものの距離を近づける書見台などの補助具もあります。いずれも、手にとって実際に試すことができます。
単眼鏡 遠く(黒板)を見る補助具です。
単眼鏡(8倍)
単眼鏡(4倍)
レンズ・ルーペ類
スタンプルーペ
紙に置いて上からのぞいて見ます。
バールーペ
紙の上に置いて上からのぞきます。線を行に合わせると読みやすいです。
スタンドルーペ
ライト付きスタンドルーペ
スタンドの間に鉛筆が入るので、書く時にも使えます。
手持ち型ルーペ
携帯型ルーペ
手持ち型ライト付きルーペ
様々な倍率のものがあります。ライトの色が選べるものもあります。
拡大読書器
台に置いた本などの内容をモニタに大きく映し出すことができます。拡大率がとても高く、読書だけでなく観察の授業等でも活用できます。様々なモードを備えた物が多く、普通の本を白黒反転表示させることもできます。
iPad
遠くにあるものの写真を撮って画面上で拡大して見る、単眼鏡のような使い方の他、pdfなどの画像ファイルや、テキスト情報を取り込み、ブラウザアプリで開いて見やすく調整しながら読むことができます。弱視児者が教科書を閲覧するのに適したアプリ(UDブラウザ)も開発されています。
見えにくい部分を拡大して大きく表示しているところ
UDブラウザでの教科書表示の例
リフローモード・白黒反転
拡大表示
等倍表示
書見台
角度調整ができるタイプです。
読む時だけでなく書く時にも使えます。
Q.見えない・見えにくい子が使いやすい文房具にはどのようなものがありますか。相談の中で、実際に試すことはできますか。
A.白黒反転の定規、三角定規、分度器、ノート等のサンプルがあります。実際に試すことができます。
白黒反転定規
写真上の一般の透明定規と比べると、反転定規は目盛りや数字が読み取りやすくなっています。
細い線に定規を合わせて長さを測定するには、細かいものを見る力を必要とするため、ずれたり時間がかかったりして、弱視児には苦手な作業になりがちです。計る線とゼロの線、細い線同士を合わせるよりも、定規の端がゼロになっている「ゼロスタート目盛り」で、線と定規の端を合わせる方が測定しやすいお子さんが多いです。
白黒反転三角定規
白黒反転分度器
罫幅が広く大きな文字を書きやすいノート
まぶしさが強い人向け:黒い紙に白いペンで書くノート
まぶしさ軽減
紙からの反射を抑えた若草色のノート
弱視児用 罫線が太く大きなマスのノート
Q.拡大教科書についての情報が欲しいです。実物を見ることはできますか。
A.本校には、拡大教科書の文字の大きさを選ぶための選定キットがあります。多くの教科書のサンプルが数ページずつ入っています。また、小学校・中学校ともに、実際に弱視のお子さんが使っていた拡大教科書を寄付していただいたものが各教科ありますので、拡大教科書の実物をご覧いただけます。ただ、地域や学校によって使っている教科書が違うため、現在お使いの物と同じ会社の拡大教科書とは限りません。
左:拡大教科書 右:通常の教科書
A.弱視児の見え方は一人一人違います。文字の大きさは、大きければ良いわけではありません。視力が低い子どもは一般に小さな文字より大きな文字の方が読みやすいですが、かといって、大きすぎると見えにくい場合もあります。弱視児にとって見やすい文字の大きさは、「読み効率(読み速度)」を考えて選ぶ必要があります。また、補助具を使わずに読むか、補助具を使いながら読むかでも、必要な文字の大きさは変わってきます。盲学校では、最も見やすい文字の大きさを調べる検査を受けることができますので、教科書の申請をする前に一度ご相談ください。
A.弱視児の在籍(予定)校の先生方や、就学予定地域の教育委員会と連携しながら、本人の見え方に合わせた環境整備について一緒に考え、提案や助言を行います。弱視児は見え方が一人一人違うので、見え方に合わせた配慮も少しずつ異なります。文字の大きさ、教室の明るさ、必要な補助具とその倍率、席の位置など、弱視児の見え方に合わせて調整するお手伝いをします。弱視教育支援の記録「ひとみ」もご参照ください。状況により、訪問しての支援も可能です。学校の先生方、教育委員会のご担当者、その他関係の方々も、お気軽にお問い合わせください。
A.同じお子さんでも見え方が変化する場合もあります。1年に一度は視力や視機能を正確に把握し、現在の視覚状況に基づいた文字の大きさを選択されることが望ましいです。読みの速度や補助具の使い方によっても、子どもの「読み効率」は変化します。申請の前に、最も見やすい文字の大きさを調べる検査(MNREAD検査)を受けていただくと良いと思います。
Q.子どもの視力が低く、一番文字の大きい拡大教科書でも見えにくいと言っています。もっと大きい文字の拡大教科書はありませんか?
A.教科書会社の出版している拡大教科書には、白黒反転はありません。また、文字の大きさも数種類の中から選ぶことになります。「白黒反転教科書」や「より大きな文字の教科書」へのニーズがある場合は、拡大教科書作成ボランティアに依頼して、個人の見え方に合わせたオンデマンドの拡大教科書を作ってもらうことができます。教科書の内容自体は通常のものと全く同じで、文字の体裁について、個別に配慮されたものになります。出版されている教科書・拡大教科書では見えにくく学習しにくい場合に依頼することになります。まずは視機能評価や適した文字の大きさを調べる検査を行い、在籍校や教育委員会と連携したうえで、山梨県の拡大教科書作成ボランティアをご紹介します。