様式1 令和2年度  山梨県立盲学校評価報告書(自己評価・学校関係者評価) 山梨県立盲学校校長   成田 健 T 学校目標・経営方針 自己実現・社会的自立ができる力を養い、健康で心豊かな人間を育成する。 達成度(令和3年1月31日現在) A ほぼ達成できた。(8割以上) B 概ね達成できた。(6割以上) C 不十分である。(4割以上) D 達成できなかった。(4割以下) U 本年度の重点目標 1 学びの連続性を重視した指導の充実 達成度A 【評価項目】 @発達段階に応じ、学びの連続性を重視した教科指導等の充実 具体的方策(方策の評価指標) ・個別の教育支援計画及び個別の指導計画のもと、やまなしスタンダードを活用した授業実践の充実(保護者との合意形成状況 学校評価アンケート) 自己評価結果 ・部主事を通して、新学習指導要領の3観点を意識した評価を推進し、授業実践の充実を図った。 成果と次年度への課題・改善策 ・新学習指導要領の学習評価は、個別の指導計画のPDCAの流れの中で改善に取り組んでいく。 具体的方策(方策の評価指標) ・相互授業参観を通した授業支援及び授業改善(実施状況 学校評価アンケート) 自己評価結果 ・27回実施し、173名の参観者があった。授業者自身から助言を求めたい事項に対して参加者が支援する体制は授業改善につながっている。 成果と次年度への課題・改善策 ・引き続き管理職による授業観察を教員間の相互授業参観とし、授業改善の支援システムとして活用する。 A発達段階に応じた専門家活用の推進 具体的方策(方策の評価指標) ・月16時間の視能訓練士及び歩行訓練士との連携を生かした指導の充実と授業改善(専門家と連携後の幼児児童生徒の評価・改善状況) 自己評価結果 ・視能訓練士及び歩行訓練士によるアセスメントや支援を日々の指導及び地域支援に活かすことができた。 成果と次年度への課題・改善策 ・継続して実施する。活用時間や人材についての拡充ができるとよい。 具体的方策(方策の評価指標) ・個々の実態に沿った各種専門家活用(専門家と連携後の幼児児童生徒の評価・改善状況) 自己評価結果 ・幼児生の課題や困難の改善につながった。教員の研修の機会になり、専門性が向上した。 成果と次年度への課題・改善策 ・幼児生の指導に活かすことができ、担任及び保護者の満足度が高い。引き続き、連携を通して教員の専門性の向上につなげる。 学校関係者評価 実施日 令和3年2月18日 以降省略 4 よくできている ・幼児児童生徒の発達状況に応じた対応がなされている。教職員の研鑽の様子も評価できる。 ・各専門家活用が、幼児児童生徒の課題や困難の改善、教師の専門性の向上、保護者の満足感につながっている。 ・コロナ禍の中、教師のライフ・ワークバランスに留意し、授業改善(相互授業参観)や専門家の招聘など計画的に努めることを期待する。 2 一人一人に応じた教育の充実 達成度A 【評価項目】 @個の障害特性に応じた、有効なICT機器の積極的活用及び教材教具の工夫 具体的方策(方策の評価指標) ・ICT機器積極的活用に向けた職員研修の充実(職員の研修の工夫の状況とその活用状況 職員の自己評価 ) 自己評価結果 ・情報セキュリティに関する資料、新しい立体印刷機のマニュアル、Teams 活用のマニュアル等を作成し周知した。 成果と次年度への課題・改善策 ・視覚障害教育に必要な情報機器活用の周知に努める。万が一に備え、遠隔教育の準備に努める。 具体的方策(方策の評価指標) ・触察ルームの充実と積極的な活用を通した言語活動の充実(触察教材リストの作成) 自己評価結果 ・触察ルームを2教室設けた。触察を通した豊かな学びのため、教材の充実に努めている。教職員の協力もあり、教材となるものが増えている。 成果と次年度への課題・改善策 ・触察教材の充実が授業改善に結び付いている。視覚障害教育に必要な触察教材は多岐にわたるため、有効な活用に向けた保管・活用方法の整備が必要である。 A視覚障害教育相談の推進 具体的方策(方策の評価指標) ・Eye愛ひとみ相談支援センターの啓発と相談の充実(実施状況 学校評価アンケート) 自己評価結果 ・感染症予防対策として、外部の相談は制限した。ニーズの高い視覚障害児者を優先した継続教育相談の来校支援は実施した。 成果と次年度への課題・改善策 ・教育相談について新しい生活様式に基づいて支援体制を見直し運営していく。 具体的方策(方策の評価指標) ・ホームページなどによる外部への情報発信の充実(実施状況 学校評価アンケート) 自己評価結果 ・県立学校は、統一したホームページ形式となったが、本校は視覚障害者の閲覧に対応できる形にリニューアルした。随時本校の活動をブログで発信した。 成果と次年度への課題・改善策 ・ホームページ、ブログ等を活用し、本校の周知に努めている。今後も情報発信は積極的に行っていく。 具体的方策(方策の評価指標) ・連携協議会の効果的な活用と医療・福祉・行政・教育関係機関との連携強化(活用や連携の状況 学校評価アンケート 医療との連携状況) 自己評価結果 ・県内の感染症拡大状況を鑑み連携協議会は中止した。しかし、山梨大学附属病院での協働や甲府共立病院とのオンライン支援等、医療との定期的な連携体制を構築できた。 成果と次年度への課題・改善策 ・眼科との連携体制を継続し、早期支援につなげていく。また、本校教員の研修の機会としても活用し専門性向上に努める。 学校関係者評価 4 ・コロナ禍の中、授業形態も一変し、ICT機器の導入により教師の大変さを感じる。 ・デジタル機器は、低視力の方々について有益である。さらなる導入が期待される。しかし、山梨の環境では、アナログ教育も重要である。バランスをとって取り組んでほしい。 ・触察教材等の充実が授業改善に結び付き、障害特性に応じた授業の充実につながった。S・K(触って・聞いて・嗅いで)ミュージアムと触察ルームの充実は、生徒の表現する力の向上と感性の充実につながっている。効果の実証に努めてほしい。 ・教材作り等を大切にするとともに、それを作り活かす教職員の職場風土づくりにも期待したい。 ・センター的機能の発揮が充実している。しかし、教師が通常の授業に力を入れられるよう支援活動の見直しが必要ではないか。 3 自立と社会参加に向けた教育の充実 達成度B 【評価項目】 @交流及び共同学習の充実による社会性の涵養と社会貢献につながる体験の推進   具体的方策(方策の評価指標) ・学校間交流、地域交流、居住地校交流、理療関係学科臨床治療室等の交流及び共同学習の充実(事前打ち合わせの充実 学校評価アンケート 推進協議会) 自己評価結果 ・可能な限りの感染症対策を施すことにより、幼稚部・小学部は2学期から学校間交流を再開した。中高等部についても、方法を工夫し取り組んだ。地域交流は、池田地区の回覧板を活用し本校の活動を発信した。 成果と次年度への課題・改善策 ・日々の社会情勢や地域の状況を考慮しつつ、コロナ禍においての交流及び共同学習の方法を検討し実施可能なものとするよう努める。また、本校の教育活動の発信に努める。 A発達段階に応じたキャリア教育により、自立に向けた基礎的な力の育成 具体的方策(方策の評価指標) ・生活年齢及び発達段階に応じた学校生活全般における社会参加につながるスキルの向上と達成感の積み重ねによる自己有用感の獲得(キャリアパスポートの作成及び活用状況 生徒対象学校評価アンケート) 自己評価結果 ・生活・発達段階に応じ、コロナ禍での社会生活を可能とする自己管理の力を高める指導内容を個別の指導計画含めた。キャリア・パスポートを活用した。 成果と次年度への課題・改善策 ・キャリア・パスポートの活用状況を確認し生徒の意識の変化を把握できた。引き続き活用し、職業観・勤労観育成に努める。 具体的方策(方策の評価指標) ・進学を含めた個々のニーズに応じた進路の開拓(情報収集量 開拓状況 現場実習の状況) 自己評価結果 ・生徒の進路に応じて進路懇談を実施し、進学先・進路先について情報提供を行った。施設見学会に代えて動画教材を作成した。 成果と次年度への課題・改善策 ・保護者への進路情報提供は満足度が高い。しかし、幼稚部段階の現在の教育内容と将来へのつながりの説明や専攻科生徒への早期からの情報提供が課題である。 留意点 (1)重点目標と評価項目については,各学校の現状と課題に基づき,実情に合わせて重点化し,設定する。 (2)学校関係者評価については,年度当初に今年度の重点目標の現状と具体的対策を説明し,評価に必要な情報提供を計画的に行う。学校関係者評価実施日とは,最終回の学校評価委員会等を開催し,学校自己評価を踏まえて評価を受けた日とする。 学校関係者評価 4 ・コロナ渦中で、感染症対策をしながらしっかりと活動している努力と工夫が伺える。 ・個々のニーズに応じた進路の開拓では、実績及び保護者の満足度から学校の努力が良い方向に向かっている。引き続き、幼稚部段階からのつながりという点において、「学びの連続性を重視した指導の充実」と合わせて進めていくことを期待する。 ・本校の地域を重視した学校間交流を大切にしているので、地域に根差したキャリアパスポートの活用方法を探ってほしい。また、その活用にて自己向上の進捗状況をチェックし確認していくことで、自己肯定感の向上につなげてほしい。